はじめに:なぜ焙煎小屋を作ったのか?
コーヒー好きにとって、自分で焙煎した豆を味わうのは特別な体験ですよね。でも、家の中で焙煎すると煙やにおいの問題がつきまといます。
実際、僕も以前はベランダで七輪を使って炭火焙煎をしていた時期がありました。懐かしい思い出です。
そんな背景から、「焙煎専用の小屋があれば、もっと快適に楽しめるのでは?」と思い立ち、DIYで焙煎小屋を作ることにしたんです。
この体験が、後にコーヒー屋としての一歩にもつながりました。

小屋を作る前に考えた選択肢たち
焙煎小屋を建てる前に、まずは「どんな形の空間にしようか?」と、いろんな選択肢を調べました。予算やスペース、雰囲気を想像しながら調べるだけでも楽しい時間でした。
■トレーラーハウス

- ルーメット:小さな部屋という意味。丸みを帯びたフォルムが可愛くて、実際に見学にも行きました。価格は約260万円〜。

- エアストリーム:シルバーの流線型ボディが特徴のアメリカ製キャンピングカー。中古は200万円台〜、ただしメンテナンスが必要です。
■コンテナハウス

- AK HOME:12フィートサイズ(約9畳)で約100万円〜。
- ホシノコンテナ:中古コンテナやユニットハウスを扱っており、40万円台〜のものも。
■小屋キット
さすがにトレーラーやコンテナは予算オーバーだったので、次に目を向けたのが「小屋キット」。最近は納屋風やバイクガレージ風など、おしゃれなキットが増えています。

- シダージェット社:アメリカ風のランチャーやサンハウスに憧れました。約40万円〜。

- Greenbell:コンパクトなランカスターや観音開きドアのワークスガレージが魅力的。約30万円〜。
それでも「もっとコストを抑えて、自分らしい小屋にしたい」と考えて調べていたところ、ホームセンター「ジョイフル本田」で販売されていたジョイパネというパネル建材に出会ったんです。
ジョイパネとの出会いと決断
ジョイパネは、24mm厚の合板を角材状に加工して枠を作り、そこに9mmの合板を張ったパネル建材。
通常の2×4工法なら自分で木材をカットして枠組みを作らなければいけませんが、ジョイパネならある程度できあがっているので、作業の手間がかなり減らせます。
ただ、残念ながら現在は販売されていないようです。
焙煎小屋が完成してからの変化
僕にとってこの焙煎小屋は、ただの作業場ではありません。
コーヒー豆や器具の保管、キッチンカーの資材置き場、さらにはちょっとしたワークショップの場としても活躍しています。
何より、“コーヒーのある暮らし”を満喫できる秘密基地のような存在になっています。
嬉しいことに、DIY雑誌『ドゥーパ!』にも取り上げていただきました。
(掲載ページ:「小屋を作る本」P20〜)
焙煎小屋づくりで身についたスキルと自信
DIYで小屋を作ることで、設計・道具の使い方・素材の知識など、いろんなスキルが自然と身につきました。
でも何より、「自分の手で一つの空間を作れた!」という達成感は大きな自信になりました。
建築法・法律についてもチェックが必要
小屋の建築には建築基準法や地域条例が関わってきます。
たとえば「3㎡以内」「高さ2m以下」などの条件であれば申請不要な場合もありますが、自治体によって異なるため、必ず事前に確認しましょう。
【DIY初心者でもできた!】焙煎小屋の作り方 ~準備編~
■設計
設計といっても、僕は専門知識がなかったので、ジョイフル本田のジョイパネ活用事例を参考にしながら、手描きのラフスケッチを元にスタートしました。
ネット上のブログやDIY雑誌『ドゥーパ!』も大いに参考になりました。
今ならYouTubeでもたくさんの実例が見られますよ。
■使用した主な道具
DIY初心者の僕でも扱いやすかった、おすすめ道具をご紹介します!
◎三種の神器(使用頻度が高かった道具)
- インパクトドライバー
ネジを素早く、強力に締める電動工具。硬い木材でもしっかり打ち込めます。AmazonでBOSCH製を購入しましたが、今思えばマキタ製に統一すればバッテリーの互換性があって便利だったかも。 - 電動丸ノコ
木材をまっすぐ早く切るための電動工具。ガイドを使えば直線切りも簡単です。厚い板でもサクサク切れます。 - 定規(スケール)+鉛筆
測る・線を引く、という基本ですが、正確な作業には必須。長物には金属製の直尺を使いました。
■まとめと次回予告
焙煎小屋づくりは、コーヒーへの愛が形になった時間でした。
お金をかけず、でもしっかりと自分好みに仕上げられるのがDIYの醍醐味です。
CoffeeJadeの小屋は、縦スリットデザインの外壁がちょっと自慢なんです。
次回は、実際の施工工程についてご紹介します!